遅く帰宅して小腹が空いたので、パスタをつくることに。
ベーコンは使いきって、買い置きも無しの状態。
生クリーム、バター、卵はあるんだけど。
よって「カルボナーラ」は却下。
冷凍の海老、イカ、ホタテ、ホールトマトはあるけどセロリが無し。
「ペスカトーレ」もできない。
となると、材料の確認。バージン・オリーブオイル、にんにく、鷹の爪(唐辛子)、玉ねぎ。
「ヴォノ!」
「ペペロンチーノ・ウーノ!」
これ、決して松本潤主演の「バンビーノ」の影響ではありません。
世界的富豪の息子役から、イタメシ修行のコック見習いの貧乏青年に。
そのギャップはファンにはたまらないだろうな。
私も実は、隠れ「松本潤ファン」なんです。
10分勝負ですぐできる、うまいレシピはペペロンチーノが1番。
熱く熱したフライパンから香るオリーブ油とニンニク、鷹の爪の香り。
かなりアルデンテに茹でたパスタが、
岩塩とブラックペッパーを浴びながら光り踊る。
白い皿に盛ったら、すぐ食べる。これパスタの基本。
でも、これもオリーブ油や鷹の爪、にんにく、どれひとつかけても不成立。
常々、美容師の仕事って「決められた素材の中で最高の料理をつくらねばならない料理人」のようだと思う。
ゲストが何を食べたいのか、そして自宅でも簡単に食べれるという条件付で。
レシピ選びが、1番たいへん。
過酷だが、やりがいはある。笑顔というご褒美つきでね。
食材と負けず劣らず大切なものに、香辛料を含めた「薬味」がある。
香りや風味付け、薬膳的にもその役割大。
例えば、
野菜類
ネギ(あさつき)、タマネギ、ギョウジャニンニク(アイヌネギ)、セリ、ミツバ、シソ(大葉、紫蘇の花)、ミョウガ、ニンニク(ガーリック)、クレソン、ケッパー、パセリ、セロリ、コリアンダー(コエンドロ、パクチー、香菜、ザウムイ)、バジル(バジリコ)、山椒の葉、木の芽、レモンの葉、菊の花(花びら)、パプリカ、ニラ(葉、花)、貝割れ大根、ルッコラスプラウト、蕎麦の貝割れ、マスタードスプラウト、ブロッコリースプラウト、豆苗(エンドウ)、オクラ
根菜類(刻んだり、すりおろしたもの)
ショウガ、ワサビ、ホースラディッシュ、ダイコン(大根おろし)、もみじおろし
香辛料
唐辛子(刻んだり、細切りのもの)、七味唐辛子、コーレーグース、コショウ、カラシ(マスタード)、山椒の粉、花椒の粉、ウイキョウ、クミン
柑橘類
ユズ、カボス、スダチ、ヒラミレモン(シークヮーサー)、レモン、ライム
果実類
梅干し、乾し葡萄(レーズン)
種子類
ゴマ、ピーナッツ(ラッカセイ)、クルミ、松の実 、サフラン
私の場合、しょうが、ワサビ、山椒、柚子、ミョウガ、三つ葉、木の芽などの和の薬味が大好きだ。
お客様(S藤さん)に勧められて、毎朝欠かさず、紅茶に生姜の摩り下ろしを入れた生姜湯を飲むし、蕎麦や鮨にはワサビが不可欠だ。風味や香りって本当に大切です。
パンッと叩いた木の芽が乗ったちらし寿司とか、ミョウガとショウガをいっぱい入れたそうめんとか、熱いだし汁を使ったお茶漬けに山椒や三つ葉、海苔にイカの塩辛なんかあれば、それだけで生きていける気がします。
また、お腹がすいてきた。
美容という仕事を通じて、みなさんのライフスタイルの中のピリッと利いた薬味になれたら、こんなに幸せなことはありません。
そんな感じのASVでありたい。