もっと、自然に、人間らしく

先日、お伝えしたように長崎佐世保から、神戸に野元さんがやってこられた。

 

 

湯川カナさんのリベルタ学舎主催でのイベント「達人と一緒にはじめての登山&巻き割り 火おこし&おにぎり体験」の前夜祭ともいうべき講習会に参加させていただきました。

 

 

 

 

 

 

 

農薬も肥料も使わず、手間もいらない農法「炭素循環農法」の城雄二先生のお話から。

 

 

虫も雑草も気にせず、植えっぱなしにすることで、健康に作物が育つって信じられますか?土に空気を入れ、土を発酵させ、育てる農法です。80cm地中を掘り起こし、底に粗い木のチップをいれ、空気を入れながら土を戻し、作物を植える。雑草も虫も気にしない。

実際に、その農法で作られた人参やブロッコリーを食べさせていただくと、エグ味もなく甘い。本来、野原に自然と繁殖していた野菜を、人間の都合で大量に量産し、産業化することのために農薬や肥料を使うようになったその弊害を説明してくださり、各家庭で自分たちが食べる野菜くらい自給自足できるようになれば素晴らしいと感じました。

 

 

 

そして、野元浩二さん登場。場が、アカデミックな空気感から柔らかい雰囲気にガラリと変わります。

 

 

 

 

自分の家でも巣箱を作り、ニホンミツバチを飼育して養蜂ができるってご存知でしたか?ニホンミツバチがいなくなると、たくさんの農作物や草花が、受粉できずに死滅するということも。

長い年月をかけて研究された、その巣箱の仕組みやミツバチとの付き合い方。ニホンミツバチとの羽音でのコミュニケーションや、天敵オオスズメバチの対処法、巣箱の設置の仕方など。事細かに説明が続きました。これは、やってみたいなあ。水飴ではなく、安心安全に、極上の蜂蜜が食べられるのであれば・・。

 

 

 

 

もちろん、長崎弁まるだしで、ユニークなしゃべりは健在。男義あふれる風貌とフランクな会話で場を盛り上げる。

 

 

 

 

そして、古武道の達人、甲野善紀氏登場。

 

 

 

リベルタ講習会

 

http://www.youtube.com/watch?v=T59AYL7vWqs

 

「とらひしぎ」と呼ばれる手の形をして物事を行うと、普段ではとても出せない力が出せる。火事の時に、老婆が普段なら持ち上げられそうもないタンスを持ち上げて運ぶ。人間が本来、四足歩行していたころの身体運用を利用すれば、信じられないほどの力が出るのです。これにはびっくり。

 

 

それぞれの分野で講師の方々が、伝えようとされていることは「本来の自然の形、人間らしさを取り戻すことの効用」だと。

 

TVがあるから本を読むことをしなくなり、スーパーがあるから、工夫して、コミュニケーションをとりながら買い物をすることをやめ、クルマがあるから歩くのを控え、携帯電話があるので覚えることをあきらめ、ネットがあるので考えることを放棄する。

 

 

はたして人間は、進化しているのか、退化しているのか?!

 

 

自然と身体、どちらも無理に痛めつけず、上手につきあえば、ずっと楽に元気になる。

まだまだ、自然とヒトには、健やかに生きる力と可能性があるのです。

 

便利なものに頼り切るのでなく、自身の力を耕しつつ、本来の力を取り戻したいと感じる時間でした。

 

講師の方々、貴重なお話しを、ありがとうございました。