グラン・トリノ

エンドロールが終わり、BGMがとぎれても、しばらく誰も席を立とうとしなかった。誰も声を発せず、静かに通路を出て行く。

クリント・イーストウッドの主演、監督作品「グラン・トリノ」は彼のヒーローとしての姿を、別の形で表現している。ハリー・キャラハン、ジョウジー・ウェイルズ、ブロンコ・ビリー、マニー・ウィリアムズ。力や権力には、正義という名の力で決着をつけてきた強いヒーロー。

物語構造は、「荒野の用心棒」のころと同じかもしれないが、イーストウッドも年齢を重ね、力技ではなく知力で決着をつける等身大のヒーローを演じきっている。

強い自由の国、アメリカが、時代の変化に取り残され、現実にアジアに取って代わられようとしている現代をうまく表現していた。

まわりの俳優人も素晴らしい演技。隣の家の娘とその弟、床屋、若い牧師。そこにはCGのかけらもなく、血の通った人物像を好演してイーストウッドを盛り立てる。

途中、思わず嗚咽して涙が出た。どこか作中の主人公の姿が、自分に似ていたからだけではない。次の世代の若者に、自分も何かを残せるだろうかと自問自答していたからに他ならない。

生き方に迷っている人、さめざめと泣きたい人にオススメ。
映画館へは

お一人でどうぞ。

初めて西宮ガーデンに足を踏み入れた。いやはやすごいものが出来た。東宝マイカル、観やすくてキレイで、グレードの高い感じでしたよ。これで伊丹のダイアモンドシティに行くことはなくなったな、映画では。阪急やお店には行けていないので、今度ゆっくり来よう。