甘くなりました?

新一年生のシャンプーの試験に、二人の合格者を出した。児玉さんと高西さん。うれし泣きしていた。

まだまだよりいっそうの精進は必要だし、感動へのレベルのハードルはさらに高い。

先輩にあたる上級生から、合格には「早いんじゃないですか?」と意見される。「僕らの時より、かなり早い。丸くなりましたね」との声を聞く。

そうかい?丸くなったかな。

しずくが顔に少しでもかかったり、お声がけの語尾のトーンが低かったり、リズムやタッチが一定していなかったりで容赦なく落とした。今もそれはかわらないよ。

先輩たちが早朝から付き合い、順番を覚え、思うように動かない指や手を懸命に動かして、訓練しているのをみている。彼女たちのこの数週間の努力を知っている。できれば、みんなを合格にしてあげたい。一般に、人は自分よりも後輩に対して、やや厳しくなる傾向があるようだ。

こうすれば気持ちよくなる、よいシャンプーだと、懸命に一つの形を覚える。そしてどの人にも同じシャンプーをするようになる。そして、それ以外できなくなる。どんなときも、どんな場合も。そこに一つ目の落とし穴がある。

人には好みがあり、京風きつねうどんが食べたい人もいれば、グリーンスパイシーカレーが食べたい人もおられる。また状態も様々。その人が3ヶ月入院しておられてフケの浮いている状態なのか、今朝すでに一度朝シャンをしてスッキリされている状態なのかを見分けて、シャンプーを変えていかねばプロとはいえない。

臨機応変にその場の空気を読む。そして、覚えた形を変化させる。ただ「できる」と「どんなときにも感動していただける」には大きな開きがある。その開きは、何回の練習をしたか、何度、背中にびっしょりと汗を流したか、幾度の悔し涙を流したかによる。

悔し涙を拭いて、大きな跳躍で、ハードルを越えて欲しい。

すぐに次のハードルが待っている。

□■□ANTENNE SUR VOGUE

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