にしおかすみこだよぉーー

先日、桜塚やっくんのことをブログで書いたら、反響がすごくありました。
ひとつの世界で、自身の才能を武器に生き残っていく難しさを感じるからだと思います。
タイミングや事務所の力や人とのめぐり合わせ。
そういったものを含めてその人が持っている「運」というようなものをどう引き寄せるかにも興味を惹かれます。

そんなこんなで、この人のことを書いてみたくなりました。

「にしおかすみこ」

そう。ムチを片手に、ボンテージ姿で雄たけびをあげるあのキレイなおねえさんです。

「にしおかすみこだよーっー、いいっーーーー!!」と脳天から突き抜ける声で叫びながら自己紹介をするところから始まります。
結構な美人なのに眉間にしわを寄せ、雄たけびを上げるわけです。

青山学院大学出身。苦節10年。事務所や名前も何度か変えている。最近まで居酒屋でバイトしていた。ボンテージの衣装も1着しかなく、最近新調したばかり。20万円する衣装代は事務所からの借金をローンで返しているとネタにするたくましさ。臆することなく、鶴瓶師匠や中居くん、北村弁護士なんかをムチでシバク荒業もやってのける。

睨みをきかした瞳で、客席に向って

「この中に親のお金で大学まで出してもらって、ろくな仕事もせず親を泣かしているやつがいるだろう?どこのどいつだいっ?」

「私だよー」

といった自虐ネタで笑いを誘う。母親をネタに使うなど、必死さが前面に出ている。
32歳で、3点倒立しながらM字に両足を開けれますか?

限界近くまで、体を張って頑張っている。
いたいけなその姿に、おもわず応援したくなるのは私だけだろうか?

このパターンの先駆者であるヒロシはいずこにいるのか。

「部屋に女の子をよぶと、ワラの臭いがするといわれるとです」
「お年玉で、食パンを買ったことがあるとです」

ヒロシのネタは、田舎のもてない男のシンプルな嘆き。
観客は優越感に浸り、その悲惨さにおもわず笑う。

でもね、にしおかすみこの場合はすこし異なるんだなー。
そのコスチュームからしゃべりにいたるまで、完璧な「S」。
ところがネタの仕組みも含め、本来彼女の持ってるものは壊れそうにもろい「M]気質なわけです。
真逆のものが、彼女の中でクロスしているのです。

意外なことに、女の子に人気がある。
まだまだ強い男社会のなかで、けなげに頑張る姿が共感を生むのだろうね。

ブラウン管から姿を消さずに、なんとか生き残ってもらいたい。
がんばれ!にしおかすみこ!!

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