もうすぐ、東日本の震災から丸2年。決して、遠い過去の記憶にしてはならないと思います。
津波のシーンがあるので、書きにくかった作品について書かせていただこうと。「HERE AFTER」。クリント・イーストウッド監督とスティーヴン・スピルバーグ製作総指揮で贈るスピリチュアル・ヒューマン・ドラマです。
バカンス先の東南アジアで大津波にあって、「死後の世界」を見てしまい、仕事も恋人も失いながら自分が見たそれがなんだったのかを独り探求するフランスの有名ジャーナリスト・マリー。
死者と交信する能力を持ちながら、そのために孤独な境遇に追いやられ、自らの能力を「呪い」だと嫌悪するアメリカ人、霊能力者・ジョージ。
イギリス・ロンドンで、双子の兄を事故で失い、母親とも引き離され、亡き兄ともう一度話すことを切望する少年・マーカス。
この三人の物語が交互に展開し、そしてロンドンのブックフェアで邂逅する展開で物語は進みます。
死後の世界をテーマに、それぞれのかたちで死と向き合った三者の人生が運命にいざなわれるがごとく絡み合っていくさまは、なかなか。最後の結論は、観ている側にゆだねられた形で、やや物足りなさを感じました。ストーリーとしては、うまく出来上っているのですが、マット・デイモンが、セシル・ドゥ・フランスにあてた手紙の内容や、クライマックスにもっていく展開には、もう一工夫あってもよかったかなと。でも、難しいテーマを、最後までしっかりと見せてくれますよ。
スマトラ沖地震を基にした津波のCGの仕上がりや、一卵性双生児の弟、マーカスの子供とは思えない、自然な演技、クリント・イーストウッドの緻密でリアルな映像製作には素直に感動しました。 「津波」は、”TSUNAMI”として世界共通語になっているようです。
http://youtu.be/i_ZHA7YdR5w ←監督インタビュー
主演は「インビクタス/負けざる者たち」に続いてイーストウッド監督作出演となったマット・デイモン。特殊能力を持っていることで、逆に数奇な運命を背負う主人公ということでは、「グッド・ウィル・ハンティング」に通じるものがありますね。共演に「スパニッシュ・アパートメント」「ハイテンション」のセシル・ドゥ・フランス。
パリのジャーナリスト、マリーは、恋人と東南アジアでのバカンスを楽しんでいた。だがそのさなか、津波に襲われ、九死に一生を得る。それ以来、死の淵を彷徨っていた時に見た不思議な光景(ビジョン)が忘れられないマリーは、そのビジョンが何たるかを追究しようと独自に調査を始めるのだった。サンフランシスコ。かつて霊能者として活躍したジョージ。今では自らその能力と距離を置き、工場で働いていた。しかし、好意を寄せていた女性との間に図らずも霊能力が介在してしまい、2人は離ればなれに。ロンドンに暮らす双子の少年ジェイソンとマーカス。ある日、突然の交通事故で兄ジェイソンがこの世を去ってしまう。もう一度兄と話したいと願うマーカスは霊能者を訪ね歩き、やがてジョージの古いウェブサイトに行き着く。そんな中、それぞれの事情でロンドンにやって来るジョージとマリー。こうして、3人の人生は引き寄せ合うように交錯していくこととなるが…。
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