私の場合、ヘアをカットしながら、ゲストの方に美味しい店の情報を聞かせていただくのはなかなか楽しいひとときなんです。
居ながらにして、未体験の味やお店の生の情報が・・・なんて幸せなことでしょう。
H田さんがカットに来られた。
いつものように始めから、食べ物の話で終始する。
H田さんは、某TV局の制作局長。
以前はドイツの支局長をしておられた。
ヨーロッパ滞在も長いので、ワイン通であられるし、「どっちの料理・・」なんて番組をつくっておられたりで、それこそグルメの名にふさわしい。
ベルリンの壁がまさに壊されんとしているときに、マイクをもって中継をされていた。そんな当時からカットをさせていただいているので、思えば長いお付き合いになる。普段は東京におられるのだが、ご自宅は宝塚なのでカットはうちのサロン。いつも本当にありがとうございます。
そんなわけで、「うまいもの」の関しての知識は半端ではない。
こられた日の前日も、接待で「シェ・イノ」でフレンチを食べてこられ、ソムリエに乗せられて、スポンサーを含め6名でワインを6本も空けてしまったそう。計算すると一人3万以上かかったそうな。
しかし、スポンサーを満足させるのは本当にたいへんだそうだ。昨今、イタリアンブームだけどやっぱり接待となると高価なフレンチ。わかりやすいということも大切らしい。
でも、1番喜ばれるのは、教えてもらっても、たどり着けないような隠れ家的お店。
「この店、芸能人がよくくるんですよ。今お座りの席に、昨夜もエビちゃんが俳優の●●とお忍のびで来ていたそうです」なんて耳元でささやくほうが喜ばれるらしい。やっぱり、私と同じでみんな、ミーハーなんだなー。
先日の東京出張で、久兵衛に行きそびれた話しをしたら、確かに久兵衛や次郎はうまいが、江戸前なら「弁天山美家古寿司 総本店」の方が良い仕事をすると。
(創業は、慶応2年(1866年)を誇る江戸前鮨の老舗。華家與兵衛の流れを組む江戸前鮨三代始祖の一店であり、現在は五代目の内田正氏が暖簾を守り抜いているそうだ。銀座の「久兵衛」「次郎」「なか田」等に比べると、確かに超高級のネタを使っているとは言えないかもしれないが、親方の腕がそれを補って余りある。伝統の江戸前仕事、シャリは固め、大きめ。しめかたもやや強い。江戸前正統派。)
高い店には、高いなりの理由があるが、国宝級の腕前に裏打ちされた技の江戸前寿司。食べてみたいなー。
「じゃ、次回、東京に来られた際には必ず連絡してよ。ご案内しますから」
「やったー!!」
私のような弱輩者が単身、『久兵衛』や『次郎』に乗り込んでも、3・4番手あたりに鼻であしらわれるのがおち。主人の今田洋輔氏や小野二郎氏に握ってもらえなかったらその真髄は語れない。
『その店のヘビー級常連に連れて行ってもらう』
こっ、これは父の敵の果し合いに、K1王者のセーム・シュルトに助太刀に来てもらうようなもの。
うほほーーい!
いいんですかー、H田さん。楽しみにしてまっす!!