南極料理人 鑑賞

昭和基地よりさらに高い、標高3810メートルの南極ドームふじ基地に派遣された、南極料理人の1年半を描いた物語である。





それこそ細菌やウィルスすら生きられない場所、極限状態の南極観測隊の生活の中で、最後は食べることが一番大切な生きがいの一つであることを再認識できて、なかなか面白かった。

「知られざるプロの生活と仕事」というのは、ただ観るだけで面白いネタ。平均気温マイナス54℃、富士山より標高の高い南極基地での1年間半の生活を描く、というだけでそりゃ興味津津だろう。





結構、実際にこの映像通りのことがおこなわれており、リアルなんだと思う。
セットや小道具、男8人だけのガサツな生活ぶりなど、ディティールもなかなか作りこまれている。全体のゆったりした雰囲気も悪くないし、邦画にありがちな過剰で押しつけがましい、泣かせや笑わせがないのもいいね。



 

主演の堺雅人演じる主人公、西村の娘役の小野花梨が自然な演技で秀逸。将来、楽しみな女優さんだ。他の隊員たちもみな個性的。やはり、生瀬勝久はその独特のとがったキャラが、観ているものを自然と惹きつける。生瀬さんは、西宮市出身で、宝塚高校卒業。その名の通り生瀬のご出身だそう。(芦屋の店長、佐竹情報)

メンバー8人の実生活や、悩みや、嗜好などが垣間見れる内容で、1年半の間に起こる諸問題を、さらりと流していくが、それは、それぞれの隊員が「大人」だからだろう。「人間だもの」と、個人の悩みを優しさで内包していく。大人の集まりは、小さなことに関して微動だにしないのだ。ただ、みんな、髪の毛がどんどん伸びて、すごいヘアスタイルになっていくのが笑えた。

劇中の肝心の料理の印象は、結構いいもの食べてるんだというのが正直な感想。豊富な物資が冷凍されて保存されているのだろうが、工夫して様々なものを作っていくストーリーが、この映画の重要な肝。ネタバレになるので、詳しくは明かせないが、きたろうが演じる隊長(気象学者)の切なる願いのこもったひとことでしめくくることにする。

 

「西村君、僕の体はラーメンで出来ているんだ」 

 

 

平凡な生活の中、ただ単純に「なんかいいことないかな」と毎日の生活を送っておられるそこのあなた。極限状態(かなり優遇されているとはいえ)に置かれたら、何が喜びに変わるかとくとご覧ください。

 

 




 

◆南極料理人  注意) ペンギンが写っているが、アザラシであろうが白クマであろうが、実際には存在できません。

 

 

 




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