この歳になると、物欲というものから、だんだんと距離を置くようになる。
若いころほど、欲しいと切実に願うことが少なくなった。寝ても、冷めてもあれが欲しいと思い悩むことはほとんどなくなってきたのだ。物に対しても、人に対しても。よいことなのか、望ましくないことなのかは別として。
しかし、ネットでみて、最近、衝動買いしたものがある。
ギターだ。
楽器だけは、たまに無性に触手が動いてしまう。新しいドラムとかほしいしね(笑)。写真、一番右のギター。オベーションのレジェンド。中古で2万円。韓国製Ovationとしても安い。ただし、ピックアップなし。
部屋の隅においていて、気が向いたときに手に取る。パラパラとページをめくるがごとく、「イパネマの娘」なんかのボッサなどをつま弾くわけである。
ちなみに、一番左のギターは、Fender社のストラトキャスターの形をしたトム・アンダーソン。
一見、普通のストラトだが、ウン十万円するのだから、みた目で物の値段はわかりにくい。特に楽器は、音を聞いて初めてわかる。しかし、ギターは安いなあ。一番高いのでも、三〜五百万円くらい。バイオリンなら、ストラディヴァリウスの数千万することを考えればだ。
左手の指を出来るだけ使い、ボケ防止をしないとね。それでも、容赦なくボケは始まっている。
ちなみに奥の枯れたクラッシックのガットギターは38年前に、初めて買ってもらった阿部保夫氏製作の全音のもの。当時、6千円くらいであったと思う。これでギターを弾き始めた。はじめて覚えた曲は何であったろうか。忘れた。フォークソングであったな。おそらく。もちろん、女の子にもてたいがゆえのお恥ずかしい動機から・・。
物が安くなったなと、切実に感じる。
PCも、10年前なら、100万円以上はしたであろうスペックのものが、5万円以内で買える。
長く生きていると、さまざまな変化がある・・なぁ。