ともに

12月3日は、以前にも書いたジャズピアニスト有末佳弘の命日であった。

友というものはほんとうに素晴らしい。同じ空気を吸い、同じ夢をみて、同じようなことで悩み、身悶え、喜びにうち震えた時代をともに共有できた仲間だから。

とくに彼とは、「音楽で世界を変えれるかも」という、今考えると無謀とも思える錯覚を、いっしょに信じれた時期があった。優しいジャズピアニストのかき鳴らす繊細で、力強い旋律がいまだに耳に残っている。

時には争い、時には互いを慰め、時には嫉妬して、相手を認めあった、たとえ世の中が、気にもかけてはくれなかったとしても。お互い未熟者であったが故に、身を寄せ合い、温め合い、できたことだと思える。

 

「一曲でよいから歌い継がれるスタンダードを残したい」。

 

彼がよく言っていた言葉。

 

 

よい時代をともに生きてくれてありがとう。来世でまた同じ夢がみたいね。ニヤニヤと笑う彼の顔が浮かぶ。その顔は、互いが一番輝いていた時間を慈しむ優しい眼をしています。

ありがとう。ほんとうに。
いつも待たせて悪いな。もうしばらく待っていてくれ。