隠し砦の三悪人  鑑賞

黒澤監督の映画をDVDで鑑賞。

大昔に見た作品ですが、見直してみると、発見がいっぱい。

 

 

  

秋月家の武将・真壁六郎太役の三船敏郎はやっぱりかっこいい。
そのかっこよさは、姫のためなら命も捨てる侍の”忠心”であり”尊敬の念”。そこには超えられぬ身分の壁があるが、それは世の秩序を保つため数千年かけて築いた民族の知恵であるから、侍は心から礼をもって接する。頭脳明晰、威風堂々。

それと比較して、己の強欲だけで右往左往する百姓太平と又七の二人。そのコントラストが、我々世代にはたまらない。生身の人間が忠実に描かれている。

この作品、2008年、5月に「ザ・ラスト・プリンセス」としてジャニーズ「嵐」の松本潤、アイドル、長澤まさみでリメイクされたらしい。

The Last Princess 隠し砦の三悪人

三船の役は、阿部寛が、まるで原版の三船敏郎本人かと思わせるような鋭い眼光を見せ期待にこたえていて良い感じだそう。期待が持てると思いきや。監督が勝手にストーリーをかえてしまい、最後は百姓の松潤と長澤のラブロマンスになるんだと!許せん!!何を考えているのやら。

この時代に、身分を越え、一国の姫と一百姓が恋に落ちるなんてことがあるはずもなく・・。百姓の松潤を主役にしている点も、本来のストーリーとは脱線。やめてくれー!

黒澤映画への冒涜以外の何者でもない。
みなさん、まず原作のほうを、ぜひご覧ください。