歳を重ねることとはどういうことか…
冷蔵庫を開けて、ジャガイモ、人参、赤ピーマン、ニンニクなんかしかないときでも、それなりの料理が作れてしまうようになることなんて、村上春樹が何かに書いていた。言われてみれば確かにと思い当たる節がある。
人生80年として、最初の5年と最後の5年は、ひとさまの手を煩わさずに生きることは不可能だ。最後の方に関しては、現役で突然、バタンっていうのがかっこいいし、理想ではあるが…。
故に、ことさら人との出会いは大切。
年齢や性別や人種や、地位とか名誉、裕福か否かとは別に、この人はと思った面白い方とは、何かしらお付き合いを続けていけたらと願う。
この仕事の良いところは、ゲストが自ら思いがけず会いに来てくださること。そして、たくさんの情報をもたらしていただけることだ。
医学生の頃から、うちのサロンへ。東日本大震災を経て3年前にご結婚。信州の大学病院へ転勤され、無事ご出産。
この2月、関西に戻って来られて、ご主人さま、坊ちゃんとご来店してくださいました。
こんな瞬間が、美容師の仕事の醍醐味かと。
一歳半。一粒種の坊ちゃんが、天衣無縫でパワー全開だ。
実はこの日、坊ちゃんを看るために付き添いで来られたご主人が、これまた凄い逸材。この表現が当たっているのか、失礼にあたるのかは次回お尋ねしてみようと思う。
奥さまよりも長いお付き合い。10年は優に越えると思う。そのご経歴から、ご結婚以前の経緯も存じ上げているし、知られてもいるし。
お仕事は有名予備校のカリスマ教師。パフォーマンスで、大学入試に何度もトライ。受験のプロとはいえ、京大理学部や阪大医学部に合格するという離れ業を何度も見て来た。
今回、ご本人曰く「観念して歯医者になります」とおっしゃる。聞けば、今年の入試でも見事、大阪大学歯学部に合格された。底知れぬ素地を持たれた方です。
それでも、やはり人の子。
一粒種の坊ちゃんを手放しで可愛がっておられましたね。
これほどに愛を注げるようになられるとは…その変貌ぶりに、ちょっとびっくりする。
さらに幸せ街道、まっしぐらに進んでいただきたいと願っています。
久しぶりにお会いしたので、私の方からお誘いして四人で芦屋の大桝町にある韓国料理のお店「3馬力2分の1」さんにお邪魔しました。
私も2年ぶりくらいの訪問。焼肉のランチと冷麺をいただきましたが、出来立てを出していただき、すごく美味しかった。
ご縁を結び、たくさんの学びを賜り生かされていることに感謝しつつ、明日もまた華を追い求めるのです。
東日本大震災から6年。被災され方は勿論のこと、東日本の方々はたいへんな6年間であられたことと。
悲しみを乗り越えて、さらに強くしなやかに生きていただきたいと願っています。
いつも、お読みいただき感謝しています。