この歳になると、ワクワクする新しい体験なんてものには、早々出会えないはずであったが・・。
朝、T理事長から電話が入る。9時にロビーに集合。Oさん、Mさんと4人、玄関を出て徒歩で五番街を北東に向う。みんなで朝食を食べましょうとT理事長からご提案。ありがたいなぁ。
15分ほど歩いて着いたビルの回転ドアをくぐると、別世界が広がっていた。
NYプラザホテル。去年、香港のペニンシュラのラウンジもすごかったけれど、それを凌駕する。
以前、大阪朝日放送横にあったプラザホテルをイメージしていた私は、思わず背筋が伸びて3cmほど身長が高くなる。置かれている家具調度品、床、天井、すべてのものが醸し出す雰囲気が空気の密度を変えてしまうのだ。
まさに、「神は細部に宿る」
ギャルソンに訊かれるまま、メニューを事細かに指示。
肉の焼き方から、ゆで卵の固さまで。席に着くなり注がれたオレンジジュースが、思いのほか新鮮でびっくり。果肉の風味が残り、とにかくフレッシュ。毎朝、直前にしぼられるそうだ。
他の方々は、肉をチョイス。私だけオムレツを。お肉もシュアしていただきましたが、しっかりとした赤身でジューシィーでした。
ご覧あれ。裏ごしして焼いてあると思われるオムレツの柔らかできめ細やかな味。赤パプリカに、ゴルゴンゾーラ・チーズが詰めてある。フライドポテトも独特の香ばしさ。サラダ、コーヒー、パンやバター、磨かれし食器やフォーク・スプーンなどなど、ひとつひとつが吟味され目の前にあるのが分かる。
まわりのテーブルに着いている他のお客様の雰囲気を含め、「上流」という言葉がふさわしい場所でした。
そのあと、ホテルに入っている美容室、「ウォーレン・トリコミ」へ。
そこで働いているスタイリストに引き合わせようと、T理事長がフロントの女性とコンタクト。私は、ここでスパを体験する予定でした。しかし、この日は残念ながら不在。店中だけ見せていただいた。
写真から伝わるすべてが、物語っている。
自分で髪を洗うことがなく、ここでずっとシャンプーブローをしてもらっている女性がたくさんいるに違いない。
そこからセントラルパークを散策。
からりと晴れ渡り、空気が乾いているせいでさわやか。雲が見当たらない。
とにかく高く、広い。
蝉が鳴いていない。
おおっ、映画『ホームアローン』でみたトンネルや岩山。
NYにはセミがいないのか。そういえば虫をほとんど見かけない。
ますます、”I LOVE NY!”になってしまう。
記念写真を撮りながら、すっかりお上りさんを決め込む。
次に地下へ。
地下鉄の1週間使えるチケットを購入。カードをスリットを滑らせ、回転式のバーを押して駅構内へ。このあたりは、日本の地下鉄の方が2〜3歩は進んでいる気がした。
むっとする空気。様々な匂いを含んだ風を切り裂いて地下鉄が到着。
日本の山手線や御堂筋線と変わらぬ雰囲気。映画で、何度もみたような危険な感じはしない。
5つくらい駅を過ぎて地上へ。「ジョン・アラン」というバーバーに向う。
独特の雰囲気。黒で統一されたインテリア。シック&ロックな空間。
ソファがセット椅子で、奥にはバーと玉突きの台がある。望めば靴も磨いてもらえます。身だしなみを整える男の社交場。
思わず足を組みたくなる。ジュームズ・ディーンやプレスリーを思い出し、ポーズをとりたくなる空間。
ガウンに着替え、Oさんは大柄な黒人女性。Mさんは、美人な白人のスタイリストが担当。横で見せていただきました。いろいろと感じることがあります。
ここで、OさんとMさんはヘアカット・爪のポリッシュ・シャンプーをしてもらうことに。私は、日本でカットした直後あったので、ご辞退申し上げた。
Oさんが、いつになく緊張しているのが分かる。
Mさんは逆にうれしそう。スタイル抜群の美人スタイリストだから当然か。
英語でオーダーするのも、細部は難しいだろう。さて、どんな仕上がりになるだろうか。
そのあたりは、私がコメントするよりご想像に・・お任せします。
そこから地下鉄を乗り継いで、若者の街、SOHOへ。
通りに出るとすごい人。以前の若者が集う藝術の街というイメージはどこへやら、オシャレなショッピングエリアになっていた。
五番街と変わらないくらい、世界の名だたるブランドがひしめき合ってお店を出している。ここは、まさに世界の中心なのだ。
カフェでジンジャエールを飲み、それぞれの土産物を探してショッピング。私は、結局自分のものは何も購入しなかった。円が強いし、何か記念に買えばよかったといまになって後悔しています。
ここから一度、ホテルに戻り、夕刻から夕食に連れて行っていただいた。ここで、とても勉強になる貴重な経験をさせていただいたのです。
一気に書き上げたいところですが、長くなりました。
今日はこのあたりで。
いつもご訪問いただき感謝しています。