それでも違うのだ

先日に、東京の中古楽器店で手に入れたギターに、ピエゾのマイクを付けていただくべく、神戸元町のヤマハへ。1週間後に完成予定。ここのリペア担当のT島さんが、かなり親身になって作業をしてくださる。音へのこだわりは半端でない。お願いしたギターは3本目。先の2本は、素晴らしく鳴ってくれる。

元町商店街は、平日にもかかわらず、すごい人だかり。子供たちのタイコのパフォーマンスやバンド演奏など、そこかしこから音が鳴り響いてくる。

どうやら、夏のイベントらしい。各お店の店先に、台やワゴンが出されて、焼き肉、焼き鳥、串カツ、豚まん、飲茶、ピッザ、コロッケ、お好み焼き、かき氷、ケーキなど全部はとても見て回れないほど。

  

どれも、200〜500までの価格。ビールやお酒、ジュースなどの販売もされており、お祭り状態。横の中華街に逃げ込み、難を逃れる。

  

せっかくだからとぶらぶらと、少し歩くことに。最近は、歩いてウインドウショッピングすることもなくなった。決まったところへクルマを停め、馴染みのお店に行き、同じルートで帰る。

たまには、知らないところを歩くのもよいものだ。神戸ヤマハのT島さんいお聞きした蕎麦屋「田舎そば みゆき」で蕎麦を手繰る。更科系の白い蕎麦。なかなかである。

 

でも、よくお商売をされているなと感心する。中華街の横道をそれ、路地を入ったところにその店はあるからだ。だいたいのところは見当がつくが、もう一度行けと言われれば自信がない。

  

これだけの飲食店が軒を連ね、どのお店も工夫して、店先には自店の自慢のメニューの説明書きをディスプレイしている。「老舗の神戸洋食、カツカレー」「極上バターで作る特製オムライス」「オーガニック野菜のみで作った南インドカレー激辛」などなど熾烈な競争である。

飲み屋の入ったビルなどは、何十軒もネオン看板が並んでいるが、経営は成り立っているのだろうかと心配してしまう。ビルの7階の端のお店のドアを誰が開けるのか。だれかが、そのお店で、お金を支払って、商売は初めて成り立つが、探していかなければたどり着けない場所でいかにして・・。横道にそれた。

物の平均的水準が上がり、どの業界でも行き詰まり感が見え隠れする。これでないとダメなんだと、はっきりと違いを分かってもらうことが至難の技を要する時代。

洋服は、どのお店に入ってもそれなりのデザインと品質を競っているし、雑貨店はそれぞれに世界中のスタイルを選んで輸入し、そのこだわりを詠い、レストランは世界中の料理が揃い、どれもランチ時にリーズナブルな価格で、その味とボリュームをメニューでアピールする。価格帯も選ぶ側で、いかようにも。どれにも、特別大きな欠点は、みつからない。はじめから不味くてのどを通らないものなど存在しない。

 

それでも、違うのだ。差は歴然と存在する。企業理念や、あくなき技術開発や新たな需要の開拓など様々にあげることができようが、最終的には、直接接客に当たる「人の質」になるのだろう。

いきなり、当たり前でまっとうな結論ですまない。が、どこまで知識を学び、表裏なく誠実に応対し、己の利潤だけを考えず、お客様の側に立てるのか。その社員教育が、アドバンテージを生む時代だと思う。これから、ますます厳しい時代である。みんなで知恵とやる気を絞り出して、挑戦し続けるしか道はない。

 

 

 ■田舎そば みゆき

神戸市中央区栄町通2の10の10。午前10時半−午後9時。年中無休。            TEL078・331・5952

 

 

■□■ ANTENNE □■□

芦屋店 Au Bricoleur 「オ・ブリコルール」

TEL 0797 35 1121

http://www.aubricoleur.jp
芦屋市大桝町2−12 クオリア三正1F

宝塚南口店  Opera 「オペラ」

TEL 0797 71 7747

山本店  Piony 「ピオニ」  

0797 80 0030 (山本)

北神戸三田  Jiro「ジロー」

079 559 0500