画竜点睛

洗いをかけていただき、家具が入り、ようやく形が見えてきました。
菊池様、本様、スタッフのみなさま、本当にありがとうございました。

念願であったスワン・チェアも、白鳥のごとくに静かにたたずんでいます。

北欧の図書館のようなそのたたずまいに負けないようにしないと。

思ったほどは足を持ち上げられずに、つまずいたり、よろけたりを繰り返しながら走り続けて、なんとかハードは出来つつある。

「仏、創って魂入れず」にならぬよう全力で向かうのみ。

■画竜点睛

南北朝の時代、南朝の 梁 ( りょう ) に”張僧ヨウ”という名画家がいました。あるとき彼は、 金陵 ( きんりょう ) (現在の南京)の安楽寺の壁に竜を描くことを頼まれ、4匹の白い竜の図を描きました。その竜は、今にも壁を突き破って天にも昇りそうな勢いがあり、見る人すべて息を飲みましたが、不思議なことに、瞳が描き入れられていませんでした。

不思議に思った人々が彼に理由を尋ねると、彼は、「もし瞳を入れたら、竜が天に飛んでいってしまうからだよ。」と言いました。しかし、人々は信じることができずに、是非、瞳を描き入れるように彼に求めました。

そこで仕方なく彼が4匹のうち2匹に瞳を入れると、たちまち稲妻が走って、壁が壊れ、2匹の竜は雲に乗って天に飛び去ってしまったのです。あとには瞳を入れなかった2匹の竜だけが残ったそうです。

ちなみに、”点睛”とは、瞳を描き入れることです。