日本の津々浦々、どんな駅にも、1軒くらいは気風のいい女将さんが、昔懐かしい家庭料理を出してくれる料理屋さんがあるように思う。
西宮の苦楽園あたりは、上品な方が多くて、そんなお店はなかなかないなと思っていたら、ありました!
阪急苦楽園口駅から、南に1分ほど。踏切の向かいに赤ちょうちんが目印。
もちろん、場末の居酒屋な雰囲気は微塵もなく、出されるお料理も、一工夫、ひと捻りあり、どれも美味しい。そしてよい素材を吟味して作られているのが伝わるのです。カウンターだけですが、すでに満席。予約がなければ、平日でも難しい。土日は、超混雑とのこと。
付きだしで、アサリのお吸い物とホタテの和え物が。
そのあと、タコのマリネをオーダー。プリプリのタコが半生で、野菜がみずみずしく新鮮。ハーブの利いたマリネ・ドレッシングも独特。上品なお味。
トウモロコシのフライ。これが、ムチャうま。お隣でも、お向かいでも、みんなオーダーされていた。油が新鮮で、一粒、一粒が甘い。
海老フライ。濃厚タルタルとウスター、レモンは必須として、付け合わせのサラダが美味。海老もアツアツ、プリプリでいうことなし。
揚げだしお餅。鰹節と生姜が利いています。ほっこり。
〆に、苦楽園そば。温かいものと冷たいものがあり、この日は冷たいものを。山芋とウズラの卵とネギを混ぜ合わせて、ツルッとのど越しがすばらしい。他にも、食べたくなるメニューがたくさん。量もしっかりで、どれにもサラダが。和から、中華まで。クジラのベーコンや生春巻きなんかもありました。
とにかく、女将さんのテキパキぶりだけでも見る価値あり。娘さんと、おふたりで切盛り。そのやり取りが、また肴になる。
最後に、白髪で着物姿の女将さんが、見送りに外まで出てきて、握手をしてくださった。
また、来ようと思わず思ってしまう。やはり、料理は作り手の気持ちだなと。
勉強になりました。
◆「ちょっと一口 苦楽園」
所在地 | 西宮市南越木岩町 2−25 日東ビル1F |
電話 | 0798-71-5850 |
営業時間 | 18:00〜22:30(L.O.21:30) |
定休日 | 月休 |
アクセス | 阪急電鉄甲陽線苦楽園口駅より徒歩1分 ※駅改札を左へ、線路沿いに一方通行南へ100m 車:苦楽園駅前駅を左に出て線路沿いに一方通行南へ100m |
最寄駅 | [1]苦楽園口 → 乗り換え案内 |
予算 | ディナー:¥4000〜5000 |
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