1984年、イギリス北部の炭坑町。
11歳のビリーは炭坑労働者のパパと兄トニー、おばあちゃんと暮らしていた。
ある日、ビリーの通うボクシング教室のホールにバレエ教室が移ってきた。
ふとしたことからレッスンに飛び入りしたビリーは、バレエに特別な開放感を覚えるのだった。
教室の先生であるウィルキンソン夫人もビリーに特別な才能を見出した。
それからというものビリーはバレエに夢中になるのだが……。
バレエ・ダンサーを目指す少年の姿を描いたS・ダルドリー監督の長編第1作。
泣けた。
始まった途端に「ブロス」を思い出し、少年スポ根モノの暗い作品かなと思いきや、家族、友達、恩師の織り成すエピソードと笑いで後半一気にみせてしまう、泣かせてしまう珠玉の作品。
私は、ダンスのことは専門家ではないのでわかりませんがリズム感、躍動感は十分に伝わってきました。
身体の硬い、ぎこちない少年が最後のバックステージで見せる成熟した柔らかさと、しなやかさには無条件に「好き」ということが夢を実現させる最大の秘訣であると教えてくれています。
それにしても、11歳での「親父越え」は泣かせます。兄貴もばあちゃんもみんないい味をだしてます。個人的には、先生がすばらしい!自分でも技術を追求し、教えているので、彼女の気持ちが痛いほどわかる。才能を見つけ,育てることの難しさとむなしさ。自分もそうであったけど、無条件にさしだされた愛にその時には気づかないんですよね―。
イギリスの労働問題やバレエの歴史を勉強してもう一度見たい作品です。
子供にみてほしいな、ほんとに!
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