石を投げれば、当たるくらいに多い美容室。
誰だか分かるでしょうか?
正確な数字は把握できていませんが、業界では全国に23万軒(平成23年度統計)あるといわれています。
コンビニ5万軒、歯科医院7万軒ですから、いかにその数が多いかと驚くばかり。都市部に行きますと、ひとつのビルに2~3軒入っているところもある。
そのなかから、自分に合った美容室、美容師を選び出すことの難しさを感じておられるのではないかと・・。
技術、センス、人間性、立地・利便性、システムと価格、安心安全や流行の情報量と知識。
細かい要素は置くとして、大きな基準はこのあたり。
順に、このブログでご説明させていただくつもりですが、今日は、ウェイトの重い「技術」の話を少し。
技術も大きく3つに分けることができます。
「デザイン」と「家での再現性」と「賞味期限」。
お一人お一人が別の個性(髪質や骨格や顔立ち)をもっておられ、ひとくくりに説明するには無理がある。
専門用語を並べても、理解していただけなければ意味がありませんので、私がスタイリストにいつも教える立場として伝えていることを書かせていただこうと思います。
大半の女性は、自分の好みに合い、似合っていて、少しでも若く見えるスタイルを志向される。
それを実現するには、法則があります。
みなさんは、なにが食べたいのかを考えてからレストランのドアを開けますよね?
和食だったり、イタリアンだったり、中華だったり。「今夜は、絶対、お寿司が食べたい!」みたいな。
でも、使う材料で出来る料理は変わってしまいます。常々、スタッフに
「我々は、決まった素材で最高の料理を作る料理人であれ!」と話しています。
冷蔵庫に、肉、ジャガイモ、ニンジン、タマネギがあるとしたら、なにを作りますか?
多くの方は、カレーを連想されるかと。しかし、肉じゃが、コロッケ、ビーフストロガノフなど、調理法は無数にある。素材がなかったり、向いていなかったとしたら?
あなたの美しい黒髪が、青森県大間沖で水揚げされた、ピチピチの極上のクロマグロだとしましょう。
「いつも和食ばかりだから、ハンバーグにしてちょうだい!」と望まれても、生で食べれるマグロを、ハンバーグにするのはもったいない。刺身か鮨を選び、日本酒で一杯。せめて、ヴァージンオリーブオイルと新鮮な野菜でカルパッチョくらいをお薦めしたい。
つまり、素材(髪質、生えクセ、骨格、お顔立ち、嗜好)を見極めて、料理(デザイン、スタイル)をご提案しなさいということ。
向いていること、向いていないこと、やっていいこと、やってはマズイことをはっきり識別してお伝えする。
そして、○○風とか、タレントの○○さんのようにはやめた方が賢明です。その方自身のオリジナルを目指すべきとお伝えしなければ。ニュアンスを伝える意味ならいいでしょうが、ひとりひとり、別の素材を持ち、個性があり、好みも異なるのです。
若く見せるということを例をとると、正面からのシルエットを⚪️にすること。
人間にかぎらず、ワンコもネコも、ライオンだって象だって子どものときは、小さく、丸く、ふっくら、黒目がちで、まわりから、かわいがられるように遺伝子の段階からそうつくられている。大人になるにつれ、それが楕円のかたちに変化していきます。
よって、前髪をつくり、顔のフォルムを小さく、丸く見せると若くなる。子供の顔のフォルムに近づけるということですね。
つまり、こんな感じ・・
お顔は別として、すっかり大人の女性に・・ご結婚おめでとうございます!
でも、外側は丸いシルエットだけではスタイルになりません。
デザインするには、◇。つまり正方形に近いひし形が、一つの指針となります。
横から、あるいは上からみた形も同じ。
逆に、上の写真で、右の美容師さんは髪をひとつにまとめてお顔を全面に出されている。イコール、大人顔になっていきます。
髪は額縁、顔が大切な絵画。絵の部分を小さく、丸さの残った菱形に魅(見)せる。
同時に、笑うと、口角(口の端)が上に引き上がる。そうすると、元気で若々しい表情になる。
それと同じく、毛流れも引力に逆って上を向いている方が、ハツラツと若く見えるのです。
基本となる一例をあげました。まだまだ細かな法則があります。
が、ここから先は、その方の持つ素材美や個体差に左右されます。
ANTENNE・サロンにて、担当のスタイリストと対面して、ぜひご相談ください。