目の前に、黒い森が広がっていた。
1階は、全員がスタンディングで、音に合わせ、無数の拳を付き上げる。
あたかも何本もの木が天へ、光を求めて、伸びていくかのごとくに・・。
ミュージック・シーンに大きな足跡を残したアルバムを全曲再現するライブ企画、名盤ライブ「SOMEDAY」IN 堂島フォーラムに行ってきました。1982年に発表されたアルバム「SOMEDAY」が、現代に甦るのです。
初めて訪れた堂島リバーフォーラムに入ると、すでに1階は、むつけき男たちで溢れていた。
暗闇の中から浮かび上がる大画面。アルバムからレコードを取り出し、ターンテーブルに載せる映像。
針がレコードに落ちて、ノイズが鳴り出すと1曲目「Sugar Time」のイントロが始まる・・と、
同時に始まる大合唱。AKB48のコンサートでもあり得ないだろう、ダミ声率、メガネ率、ハゲ率、半端ない。
女子率は、おそらく10%前後にちがいない。
何度も書かせていただいているが、「音楽は、まるでタイムマシ−ン」。
自身の1番輝いていた時代へ、一瞬でタイムトリップさせてくれる。
http://youtu.be/mZxFAFn-wOw ←「SOMEDAY」
曲のアレンジも、メンバーも当時のまま、佐野元春自身も、あの時代に戻ったかのようだ。
元春&銀次のトークもあり、ライブの成り立ちのご紹介は、こちらから ↓
http://www.meibanlive.com/moto/
バックメンバーは、古田たかし(Dr)、長田進(Gt)、佐橋佳幸(Gt)、Dr.kyOn(Key)、西本明(Key)、井上富雄(Ba)、スパム(Per)、ダディ柴田(Sax)、堂島孝平(Cho)、佐々木久美(Cho)。過去に佐野とがっちりタッグを組んだザ・ハートランドとザ・ホーボーキング・バンドから選抜されたメンバーがほとんど。そして、ザ・ハートランドのギタリストで、『SOMEDAY』の共同プロデューサーである伊藤銀次さんも「サンチャイルドは僕の友達」とアンコールで登場。
これ以上はないゴージャスな布陣。
泣けるメンバーです。
A面最後の曲「SOMEDAY」あたりで合唱は、ため息になり、B面「Vanity FACTORY」で絶叫になり、「サンチャイルドは僕の友達」ですすり泣きに変わる。
佐野さんも何度も口にしていたが、最初で最後の機会。
この場に立ち会えた幸運に感謝!!
◆第1回 「名盤ライブ」
3枚目のアルバム「SOMEDAY」の11曲を完全再現。佐野が初めてセルフプロデュースした同作は、当時オリコン週間チャートで最高4位を記録し、ロングヒットした出世作。吉川晃司(48)や尾崎豊さんも「影響された」と公言。ライブではサポートミュージシャン10人も当時と同じ。曲が終わると、次曲のイントロが脳裏に焼き付いているファンのために、曲順もそのまま。アレンジも加えない。
“31年ぶり”のパフォーマンスに佐野は、「当時はまさかコンプリートライブを行うとは思ってなかった」と笑顔。「今夜は1980年代にタイムスリップして下さい!!」と白シャツに黒のベスト、パンツ姿でステージを駆け回った。11曲が終わると「これで終わるわけにはいかないよね」とアンコールに応え、「ナイアガラ・トライアングルVOL.2」から3曲を聴かせた。