「二郎は鮨の夢を見る」

夕刻、お見えになったお客様と、楽しい話で盛り上がる。

 

ゴルフの話から始まって、もっぱら、鮨の話。食通で、たいへんよくお店の情報をご存知です。それもそのはず、TV局の役員をなさっておいでで、東京の製作局長をされていた時代には、「どっちの料理ショー」、「秘密のケンミンSHOW」などを手がけておられたので当然かな。東京の鮨屋には、たいへんお詳しい。「弁天山美家」http://bentenyama-miyakosushi.com/ なんかのお店の裏話を、うかがったりして勉強になります。

 

そんな話の流れで、最近ようやく日本でも、ロードショーが決まった映画のお話に。「二郎は鮨の夢を見る」です。

 

 

 

 http://www.youtube.com/watch?v=9h9H26X0O1I&feature=player_embedded

 

 

 日本公開を待ち望んでいました。アメリカ人監督の長編デビュー作です。「すきやばし二郎」はかなりの値段もしますし、予約も2ヶ月待ちだったりします。上の予告編をご覧になったら、気楽に鮨をつまみにはいけない気になりませんか。恐れ多くて、それなりの準備がなければカウンターの前にはとても座れない。人間国宝と言っても過言ではない職人が、握る一貫は、口に運ぶことさえ・・。

 

 

寿司を握る姿はもちろん、下ごしらえなどの地道な作業や、築地市場の風景など、寿司に関わる様々なことが丁寧に撮られており、クラシックのBGMや、ピントのボケ、スローモーションなどの演出によって日本人から見れば、さほど珍しくはない光景ですらも非常にスリリングで美しい映像になっています。ベートーベンのナンバーをはじめとしたクラッシック音楽のBGMが、驚くほど映像にピッタリ。

寿司職人を支える、プロフェッショナルな仲買人のキャラクターやフリースタイル・ラップを想起させるセリのライブ感など、すごいです。アメリカ人の監督が、二郎さんに懇願し、お店で働いて修行見習いのようなことをしながら撮った作品だとお聞きしました。鮨好きでなくても、ピュアでリアルな「職人」の仕事を観るという意味で、たいへん価値のある記録映像だと思います。

 

 以下はアメリカ人のゲルフ監督へのインタビュー記事からの抜粋:

元来、日本通だが、鮨を極めるほど和食の探究者ではなかった。映画にすると心に決め、店に通いつめ、カメラを回す前に、店主・小野二郎との信頼を深めた。鮨の世界は奥が深そうなコトは誰だって想像するが、アメリカ人のゲルブ監督は想像を絶する衝撃を受けたという。「まず最前線に鮨職人がいて、その後方にマグロ、エビ、タコなどのスペシャリストたちが控えている。シャリだって特別で、調理が難しいシロモノを使っている。お店に出るまでの、鮨の舞台の裏側を知ったことが衝撃だった」。そして、店主・小野二郎が放った一言が、衝撃パート2だ! 「鮨は、どこで仕入れて、どう握るか。実際に手で鮨を握る前に、95%は完成しているってこと。これを世界中の人に知らせることは楽しいよね!」

 

 

 

◆「二郎は鮨の夢を見る

二郎は鮨の夢を見る』(Jiro Dreams of Sushi)は、2011年に公開されたデヴィッド・ゲルブ (David Gelb) 監督によるアメリカ合衆国ドキュメンタリー映画。85歳の寿司職人で「すきやばし次郎」の店主である小野二郎を追い、すしの技を極めようと探求し続けるその姿と、伝説的存在である父に追いつくべく奮闘する長男・禎一(よしかず)を捉えた作品。映画には、もうひとりの息子である次男・隆士(たかし)が経営する、よく似た感じだが、より気楽な雰囲気のある店との対比も短く描かれている。

この作品は、第61回ベルリン国際映画祭において、食と環境をテーマとする作品を対象としたカリナリ・シネマ部門に出品された[2][3]。アメリカ合衆国では2011年プロヴィンスタウン国際映画祭 (Provincetown International Film Festival) で初公開され[4]、同年のトライベッカ映画祭に公式参加した[5]

監督のゲルブは、作中にも登場する山本益博[6]と寿司店をまわり、小野に出会った[7]

 

 

 

 

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