「ブエナ・ビスタ・ソーシャル・クラブ」 をシネマ部にて鑑賞

しあわせの形は、人の数だけあるけれど、好きなことを、一生かけてやり続けることが、なにより尊く、すばらしいのだ。

 

社会主義の貧しい国で、忘れ去られていた老音楽家たちをまとめあげて、CDを制作し、最後は音楽の殿堂、憧れのカーネギーホールのステージに立たせるというヴィム・ヴェンダース監督によるドキュメンタリー作品。ミュージシャンのライ・クーダーが、彼らを発掘し、CDを一発録音で製作(現代のレコーディングでは、楽器のパートごとに別録音することが多い)全米でヒットさせ、彼らのインタヴューや生き様が記録されています。

 

 

 

首筋に浮かぶ汗さえも、またたく間に乾かしてしまうカリブの潮風と、沈んだ蒼の海の色、紗のかかった街並みにたたずむカリビアン。疲れた横顔の瞳の奥に潜む、熱く弾けるリズムと哀愁のメロディ。

時代の流れを超越し、ハバナの町では、50年代、60年代のアメ車が、いまも元気に走り回っている。着たきりスズメで、貧しい食事、酒と葉巻とウノだけが娯楽の平坦な生活のなか、それでも懸命に生きている人々。映像からは、すえた臭いやどんより沈んだ熱帯の空気が感じられますが、彼らの生きざまは、赤・青・黄色の極彩色のごとくに輝いているように感じます。ひとは、親戚や友人や関わる人すべてが貧しければ、その中に喜びや悲しみを見出せる。所詮、比較でしか、人は幸せを実感できないのだろうかという疑問に、明快な解答を与えてくれます。

だれそれの家が火事になったなんていう、日々の生活の出来事を、サルサやサンバに代表されるラテンにリズムにのせて、切ない魂のこもった歌声で唄いあげるキューバ音楽は、心を揺さぶらずにはおきません。登場する80,90才の老音楽家たちは、それぞれに数奇な生い立ちと、自らの音楽への熱い想いを切々と語ります。語られる話は、その顔に幾重にも刻まれた皺のように、深く悲しいはずなのに、人生を楽しみきっている明るさにあふれた映像になっています。

http://youtu.be/UhHWhRTkVBE

http://www.youtube.com/watch?v=6rRJP8rVg-4&feature=share&list=AL94UKMTqg-9Ak7UPH3YIVOAX2BlROi6zv

私自身、音楽を趣味でさせていただいていますが、この作品を初めてみた当時、私は今より若かったので、老人たちが達者に楽器を演奏することは当然のことだと思っていました。それから12年たち、ひしひしと「老い」を実感している私とって、90歳を超えた老人が、これほど見事に、ピアノやベースやトランペットを演奏する姿は、驚嘆という言葉でしか表わせません。

キューバ音楽に魅せられたヴェンダースとライ・クーダーが綴る感動の音楽ドキュメンタリー作品を、まだご覧でない方には、この機会にぜひ観ていただきたいです。

 

 

今回は、部長であるF井さまがご担当でした。珠玉の作品を、ありがとうございました。鑑賞後、芦屋のサロン・オブリコルール前の焼き肉「あづま」で、食事会。お客様でもあられるメンバーのI上さまが合気道3段に昇段された祝いも兼ねて。私からすると、3段なんて、はるか何万光年も向こうの輝く恒星ほどに感じられる快挙。そのお稽古の姿勢や、日々のご努力に頭が下がります。ほんとうに、おめでとうございました!

映画の話に、花が咲き、美味しいお肉の味とともに秋の夜は静かに更けていくのでした。

 

 

 ◆ブエナ・ビスタ・ソーシャル・クラブ

BUENA VISTA SOCIAL CLUB

 


メディア 映画
上映時間 105分
製作国 ドイツ/アメリカ/フランス/キューバ
公開情報 劇場公開(日活)
初公開年月 2000/01/
ジャンル ドキュメンタリー/音楽

ライ・クーダーがキューバ音楽の古老たちと創り上げたアルバム「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」は、世界中で100万枚以上のセールスを記録し、97年のグラミー賞を受賞した。そして2年後、長年の友人ライ・クーダーによってキューバ音楽の魅力を知ったヴィム・ヴェンダース監督は、キューバの同志たちを再訪するライ・クーダーに同行することとなる。イブライム・フェレール、ルベーン・ゴンザレス、コンパイ・セグンドら、ハバナの情緒豊かな街並みと共に語られる彼らの生い立ち。そんなクラブの面々は、アルバムの成功により海外ツアーへ出ることに。オランダ、アムステルダムでのコンサートは大盛況となり、やがてアメリカに降り立った彼らは、ついに音楽の殿堂であるニューヨーク、カーネギーホールでの公演を迎える…。

 

 

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