彼女の生き方は「無敵」
いきなりですが、結論から。
日本人が本来持っていた生き方を思い出すことが、これからの時代を生き抜くために絶対、必要な要素になると考えています。これからますます時代の変化の方が、予測を上回る。つまり、予測ができない、迎え撃つ心構えができない時代になっていきます。
以前、このブログで書かせていただきました映画「この世界の片隅に」を鑑賞して考えたことを中心に書かせていただこうと思います。
舞台は、第二次世界大戦直前の広島。ひとりの少女が成長し、見合い結婚し、呉にある他家へ嫁ぎ、様々なものを失いながら、力強く戦争を乗り越えて生きていく様を描いた作品です。
主人公のすずの生き方がすごい。
ひとは問題が生じた際に、その問題を解決する方法として、戦ったり、逃げ出したり、我慢したりする。
それをもともと問題を認識しない、まったく初めから問題を感じないという人格のありようやあり方。劇中、主人公のすずは、そんな生き方を見せてくれます。
本来、日本人は比べ合って生きる動物ではなく、「和」の心を大切にして生きてきたはずなのに、「西洋化」の波を受け、数字で競うようになってしまった。
いまこそ、「何も起きず、普通に、淡々と生きる日常」こそ幸せの本質であることを思い出すべきです。そうすることで、災難と無縁になる。
幸せの本質を知らないまま、「どこかに幸せがあるに違いない」と自分自身を叱咤激励し生きてしまう。「もっと、自分が成長すれば幸せが手に入る」と思い生きる。私自身がそうでした。
人間は、病気や怪我、事故やトラブルに巻き込まれた時に、はじめて自分が幸せに中に生きてきたことを知ります。
今、目の前に起きている最高の幸せとは、「淡々と何も特別なことが起こらない日々、家族がいて、友人がいて、仕事があって、歩くことができる」という中にある。「感謝」という言葉に集約されるのかもしれません。
「お金も時間も手間かけないと幸せになれない」という感性から解脱して、世間一般から見たら、「だから、何?」と思われることに楽しみを感じられる生き方。
そんな生き方を、「この世界の片隅に」という映画の主人公すずに教えていただきました。
いつも、お読みいただき感謝しています。