宝塚に育って

福岡県から5歳のときに宝塚市に引っ越してきて、33年ほど宝塚で育ちました。

緑の多い、静かな住宅街に山と川が流れ、歌劇や手塚治虫など文化的な知名度も高いステキな街。

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でも、ずっと心配しています、宝塚らしさがどんどん失われつつある気がするのです。

大規模な土地開発の波にもまれ、ファミリーランドや温泉街は消滅し、歌劇も衰退。高層マンションが何本も空を目指す、全国どこにでもみられる普通の街になってしまった。

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歌劇のモニュメントや音楽の街的な意匠みられるものの、昔の華やかな時代を知っているものとしては物足りなく感じてしまう。

たくさんの動物たち(ホワイトライオンはここでしか観れませんでした)で溢れていた動物園、夏には「ゲゲゲの鬼太郎」のお化け屋敷、常設の「世界はひとつ」なんていう人形アトラクション、園内を端から端まで結ぶケーブルカーなどがあった遊園地。

いまの湯本町あたりに、毎春・夏、甲子園球児が大型バスでやって来ては宿泊した旅館街があったこと。その昔には、逆瀬川や南口に映画館があったこと。宝塚映画(あの小津安二郎監督も、ここで一本撮っておられます)という撮影所があり、子どものときにロケ現場を眺めた記憶が蘇ります。

狭い花の道をギリギリに、巨大なコンバーチブルのアメ車がトロトロ走ってきて、運転しているのが、クレージーキャッツの犬塚さんだったり…。

かつての宝塚は、そんなキラキラした夢と華やかさに溢れた街でした。

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そして来年、宝塚らしさの最後の象徴でもある宝塚ホテルが移転してなくなってしまうのです。

寂しく感じているのは、わたしだけではないと思います。お客さまからも、そんなお声をたくさんお聞きします。

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スミレの花咲く、清く正しく美しい街をイメージして、引っ越して来られる方も多いと思います。現在、なんとか宝塚らしさの残るところは花の道、大劇場周辺、イタリア家庭料理のアモーレアベーラ、歌劇の花のランスイ園、サンドイッチのルマン、雲雀丘花屋敷のお屋敷街くらいかなと…。

全国的にシャッター街が目立つ地方都市が多い中では、健闘している方だとは思いますが、もっとオシャレで夢のある街づくりを考える行政であってほしいと願います。

北海道から沖縄の離島まで、「宝塚」の名前を知らない人はいないと思う。それほどにネームバリューの高い、素晴らしい場所なのです。

宝塚で商売を営むものの一人として、市長を筆頭に、行政に携わる方々には切にお願いしたいと。

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いまは西宮市民の私ですが、育った街、宝塚が大好きなのです。

いつも、お読みいただき感謝しています。