1週間が終わるころ、疲れがどっと押し寄せる。うまいものを食べて、ゆっくりする日曜の夜。
茶蕎麦、海老、アスパラ、椎茸、新タマネギ、さつまいも。岩塩と大根おろしを入れた天つゆ。疲れもどこかへ忘れるうまさだよ。茶蕎麦は、本当に助かる。保存がきくし、手打ちの生蕎麦にはかなわないが、のど越しがよくて、いくらでもたぐれる。
蕎麦は、「たぐる」というんだよと若い女子スタッフにいったらきょとんとされた。
宵の口、いたわさを肴にお銚子一本くらい(私にはとても飲めないが)を空けて、蕎麦を手繰って帰る旦那衆にあこがれたものだ。小津の映画のワンシーンみたいでしょ。笠智衆のような穏やかなおじいさんになり、夕方にはきまった鮨屋か蕎麦屋にでかける。
正しい日本の大人のたしなみと思うんだけど、だめかなぁ。
そういえば、過ぎてしまったが5月13日は、笠智衆さんの命日。久しぶりに「東京物語」が観たくなった。