インド式の本格カレーが、香辛料のハーモニーだとしたら、日本人が好むカレーはフルーティな甘さだと思うのです。
オリーブオイルをたらしたフライパンで、みじん切りしたタマネギを炒める、炒める。ただ、ひたすら炒める。黄色を通り越して、ブラウンに変わるまで。これも、オニオンの甘さを凝縮するため。
ニンジン、リンゴをスリスリ。1本と1個丸ごとスリスリ。ブイヤベースのスープに投入。野菜や果物の自然な甘さは、抜けるような辛さに拍車をかける。仕上げに、ホールトマト1缶を入れる。ついでにマンゴーチャツネといきたいところですが、無いのでマーマレードで代用し適量。
甘さのあとに、グっと追いかけてくる辛さの完成。
牛であろうが、鶏であろうが脂の旨味を、香辛料の香り、甘みと辛さのバランスシートで調節することが面白い。
インドでは、お母さんの数だけカレー・レシピが存在し、家族の体調を看ながら、香辛料の配合を調節するという。ご主人が二日酔いなら、ターメリック(うこん)、子供が風邪気味なら発汗作用のある唐辛子というように。
せっせとカレーを作り、サロンに届けにいく。待っててね。
これから、ますます寒さが厳しくなります。夏だけでなく、ヒリヒリと喉にくる辛いカレーを、冷たいお水と、甘酸っぱいラッキョウで食べて、元気にほっかほっかと乗り切りたいですね。
若い頃には、あまり響かなかった中島みゆきさんの歌詞が、心にしみるのは歳のせいかしら。
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