物事には表と裏が存在する。
出来上ったものだけをみて、すべてを判断してしまいがちだ。
「オギャァ」と産声をあげて、この世に生れ出てから、小学生のランドセル姿、部活で汗を流している放課後、苦しい受験勉強、合格に飛び上がる喜びの一瞬、出会い、告白、旅行やディズニーランド、喧嘩別れ、仲直り、プロポーズ、ヴァージンロード、幸せいっぱいのふたり。
生まれてから、人生最高の一瞬までを、ものの30秒の映像でみせてしまう。
TVのブライダルCMなどで、よく目にする映像。そういう疑似体験に慣れ過ぎてはいないだろうか。
その陰に隠された逡巡、発想、思索、努力、苦悩、失敗、反復、さらなる努力。これらは、削除されて完成された喜びのシーンにたどり着いてしまう。その到達点が、いとも簡単に手に入れられてしまう錯覚に、陥らされてしまいがちだ。
プロセスのもつ苦難の道のりがあってこそ、より素晴らしい感動が得られる。意味をもつ。それらがセットで初めて、人生は輝く。
先日のJAMBAさんの公演の舞台裏を、まとめた映像をぜひご覧ください。