伸ばすこと、引き出すこと

芦屋のサロンの道に面したウインドウに、毎年、ハロウィンの時期、近くの愛甲幼稚園の園児の方々が、思いおもいに描かれたハロウィンの絵を展示させていただいています。個体差があり、個性的な絵、色彩感覚に優れたもの、ちょっと面白い雰囲気を醸すものなど、その園児さんの内面や嗜好が垣間見れます。

 

 

父兄のみなさんが、観に来られたり、写真を撮られにこられます。ご自身のお子さんたちに対しての関心の高さを感じる毎日なんですが、その子の良いところ、長所を伸ばすしたどうしたらいいのかと考えたりしてしまいます。美容師を育てることも同じですから。技術の方法論は教えれても、センスや感性はほんとうに教え難いのです。

 

 

 

 ひとは育っていく過程で、その都度、さまざまに変化していきます。

自我の目覚め(自分というものを認識する時期)が三才までの経験で決まるとか、親は自分たちの果たせなかった夢を、子供に押し付けてしまいがちであるというようなことです。乳幼児期にどれだけ愛情を感じて育つかが、その人の性格を決めてしまうなんてことも。昨今、問題になっています育児放棄なんてことが起こると、人格に重大な影響を与えてしまうのです。

核家族化が進んで、両親からの期待や従属を強いられ、やがて風船が膨らんで破裂するがごとくに、家庭内暴力などを引き起こしてしまうという事実。一昔前には、大家族が当たり前で、おじいさんやおばあさん、親戚の叔父、叔母などの人たちが色々なことを教えてくれ、社会というものへの理解や自分の立ち位置が自然と学べる仕組みになっていたわけですね。

たとえば、映画、「風天の寅さん」の中で、サクラ役の倍賞千恵子さんが、息子に勉強しなさいと叱りつけると、寅さんを演じる渥美清さんが、「おじさんを見てみな。勉強なんか、しなくていいよ〜」と風穴をズボズボ空けるわけです。

 

型にはめずに、良いところを伸ばす。小さな進歩を見出して、ほめることで、成功体験を積んでもらう。自信がついて、より好きになる。なにより好きなことに、一生懸命になれる環境づくりをしていくこと。

言うは安し、おこなうは難し・・・ですね。

 

 

 

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