スタイリスト昇格試験

木曜日、アシスタント歴五年の東浦さんのスタイリスト昇格試験を芦屋のサロンにて。

 

 

 

笑顔が、いつもキラキラ輝くヒガシの試験。何度目になるだろう。

 

 

 

お客様に、技術的に破綻のないスタイルをつくれることは、もちろんですが、限られた時間のなかで、信頼していただき、任せていただけるカウンセリングがとても重要になります。だって、スタイリッシュな3つ星レストランでどんなにかっこいいお兄さんが、応対してくれても、味が不味ければ二度とそのお店の扉をあけることはない。仕事としてのクオリティの高さは当然のことで、そこに言い訳は通用しない。スタイルに全責任を負うことや、サロンを代表して、その存在価値を示していかねばなりません。

私たちは、その方が、本来お持ちの素材美を最大限引き出し、好みや個性に合い、一番似合うスタイルを創造し、より免疫力を高め、笑顔にしてさしあげる仕事を担っている。それを理解し、努めているかが、合否の基準となるわけです。スタイルの質を維持していく意味でも、たいへん重要なんですね。

 

 

 

お客様は千差万別。きつねうどんを食べたい人もおられれば、手長エビのクリームパスタや背脂の浮いた博多の屋台ラーメンを所望されたりもされます。

でも、その方がお持ちの素材美がそれに向かなければ、「それはおやめになった方がいいです」とお伝えできるのがプロであるし、場合によっては、うどんにカツオと利尻昆布の出汁を注ぎ込み、「関西風けつねうどん」にして差し上げることも必要になるわけです。

軟毛で、髪にハリコシが少ない方が、ロングにしたいから伸ばしていくとおっしゃっても、「いまのままですと、根元が、支えきれずにトップがペシャンコになってしまいます。あと5cmは切るか、上のほうにレイヤーをいれて髪の荷物を軽くしてあげませんか」とアドバイスできるのが、真のプロだと考えています。

つまり、カウンセリングにより、お気持ちを聞き出し、状況や今後の展開を考慮して、スタイルをご提案していくことがとても大切だということに尽きるわけですね。

試験のときはみんなを合格させてあげたい。正直な気持ちです。でもそれにはやはり基準がある。ほんとうに難しいです。

 

この日、芦屋店店長の佐竹くんのお誕生日。しめやかに、お祝いの言葉を。未曾有の大震災に加え、ご長男の誕生。彼にとっても忘れ難い今年の誕生日になったにちがいない。

サタケパパ、がんばっていきましょう!