いまでこそ、お茶はペットボトルで飲むのは当たり前になっていますが、その昔、飲料水のメーカーのお偉いさん方は、女子社員の「お茶は売れる」という意見にたいして「お茶が売れるなんてありえない」と発売に大反対したそうです。
それが今では、アメリカのお茶文化をかえてしまうまでになりました。ここ4、5年で大きく変わったそうです。
ニューヨークでも、かつてお茶といえばリプトンの紅茶だったのが、今や伊藤園の緑茶。
ホンマかいな!?
しかし、いまやスーパーやカフェの棚には伊藤園のボトル入り茶がずらりと並び、アメリカ人のランチの友となっているらしい。
この背景には、アメリカ人、特にニューヨーカーの単細胞的健康志向があるみたい。緑茶が免疫力を高め、抗がん作用があるという研究結果が発表されるやいなや、それまでコーヒーをがぶがぶ飲んでいたアメリカ人がこぞって緑茶に飛びついたんだって。
それも、インド産や中国産ではなくて、日本産の緑茶がいいんだそうな!
最初の2000年ころ、「おーい、お茶」のニューヨーク進出はいまひとつだった。
伊藤園ノースアメリカ社の社長兼CEO、本庄洋介氏いわく「漢字のラベルが読めなかったのもあって、あんまり売れなかったんです」。
無糖茶というコンセプトそのものも、アメリカでは珍しかったころだ。
何しろ、そのころまだアメリカ人は、日本食レストランで緑茶に砂糖を入れて飲んでいたんだって! 信じられないなー。
5年前、マディソン街の一等地にティーストア(要するにお茶屋)を開いたときは「バカ扱いされました」と現地の伊藤園のCEOのお話。今やだれも笑う者はなし。アメリカの清涼飲料水市場を独占してきたコカ・コーラやペプシにとっては、まさに目の上のたんこぶになっている。
コンビニの冷蔵庫は、お茶だらけ。
パッケージングをかえながら各社、シュア争いは、まさに戦争。
今度は砂糖入りのお茶を出してみれば?!