スティーリー・ダンの「キャント・バイ・ア・スリル Can’t buy a thrill」を初めて聴いたのは大学生のころだ。
友人が下宿していた狭い部屋で、バンド仲間のエビちゃんが持ってきたLPアルバムに針を落とすと、当時の音楽シーンからは、かなりぶっ飛んだ、ポップでありながらジャジーなアレンジと繰り返す印象的なサビに驚いたものだ。「ドゥ・イット・アゲイン」のかっこよさに、グッとハートを鷲掴みされたされた方は私だけではないでしょう。
その後、ドナルド・フェイゲン(ボーカル、キーボード)、ウォルター・ベッカー(ベース)はバンドとして「彩(エイジャ)」、「ガウチョ」と大ヒットを記録する。
その完璧主義にまわりはついていけず、ドナルドフェイゲンはソロでアルバム「ナイトフライ」をリリース。
Donald Fagen – New Frontier (Video)
コンポーザー、作曲家として活動するも、ライブ活動はほとんどなく、長い休止期間を挟んで自分のスタイルを確立し、貫いている。
意表をつくコード進行、完璧すぎる音、独特のヴォーカル。1982年の作品ですが、古さは微塵も感じさせない。
今聴いても、モダンで、音が良くて、スタンダードと呼ぶべき要素をすべての面で満たしている。
ここにしかない独自性しか、時代を超えて生き残れないのですね。
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