何かを守り、維持していくことの難しさは、尋常ではない。
それを何十年も続けていくとなればなおさらのこと。さまざまな価値観や文化的背景を持ち、違った道徳観、宗教観に彩られた多数の人々を、まとめていくことの困難さは・・。
全体を俯瞰できる賢者が、協力しなければ、それは不可能だろう。
成熟した大人の世界では、本音と建前が複雑に絡み合う。
様々な考えや意見が存在し、その集合体が社会。イデオロギーや宗教観に彩られた国家間では、なおさらだ。
ここから先、ひとりごとです。
ご興味のない方は、読み飛ばしていただきたい。
最初の戦争では勝利したが、2度目の大きな戦争で負けた国、J国は主な対戦国であったA国の指導のもと、2度と同じ過ちを犯さぬよう、新しい平和憲法を成立させられる。
その後、敗戦国であるJ国は、一致団結して、短期間に復興し、経済成長を実現し、やがて、世界有数の国として発展を遂げる。
その発展は、元々勤勉で、優秀な国民であったことに加え、同じ敗戦国であるG国のように、イデオロギーで国を二つに分けられなかったこと。
武器を持たず、2度と戦争をしないという約束をさせられたこと。
A国の庇護のもと、他国からの侵略から守られ、本来なら必要とされるはずの莫大な軍事費を免れたこと。
これらに起因するように思われる。
J国が、他国と比較して、深夜でも女性が一人で歩ける治安の良さや、過去に迷惑をかけた隣国にODAなどの援助を繰り返しおこなうことができたのも、敗戦国であるJ国と、戦勝国のA国が互いに協調し、協力し合うことで実現できたことであるように感じる。
一方、隣国のC国やK国は、J国の後を追随し、遅れて、同じように経済成長を遂げる。
一見して安定しているように見えるが、国内の情勢および経済は、様々な諸問題をかかえ、まだまだ不安定な状態が続いている。
このところ、仮想の敵を設定し、国民の不満な意識を他国に向けることで、なんとか国の安定を図ってきたように思われる。
挑発的な敵対的発言・行動を繰り返しながらも、C国主席とJ国総理大臣は会談する調整に入っているという。それに同調するかのように、K国大統領も・・。
どれほど、国内でデモが起こり、建物や器物の破壊が生じたり、ネット上で、酷い書き込みがなされても、J国の国民が犠牲となってC国、K国内で死亡したというNEWSを聞いたことはない・・。
これは何故だろう。
また一方で、同盟国であり、世界の治安をつかさどってきたA国も、その膨大な軍事費や世界の産業構造の変革により、経済的に苦しい時期が続いている。
なんとか軍備を縮小して軍事費の負担を減らし、産業の基幹のひとつ、武器の輸出で少しでも赤字を解消したい。できれば、同盟国であるJ国に、なんとか武器をもっと買って欲しい。
望まれるのは、戦後の旧体制からの脱却と、新しい世界のパワーバランスへの進展。
このところ、きな臭い問題が相次いだ。
防空識別圏問題、靖国参拝問題、悪化する日韓、日中問題、突然の辺野古埋め立て承認など、期せずしてうまく符合するように思えてしまうのだが・・・。