堀辰雄と堀越二郎へのオマージュとして描かれた宮崎駿監督、渾身の作品「風立ちぬ」を鑑賞しました。
レイトショーでしたが、ほぼ満員。関心の高さがはっきり。さすがに、ジブリ・鈴木プデューサーをして「宮崎監督の遺言」と言わしめる作品。しかし、子供には、退屈な作品でしょう。
まずは、4分の予告編を。
1930年代の日本で、零戦(ゼロ戦)という稀代の名機を設計した堀越二郎氏をモデルに、飛行機作りに情熱を傾けた青年の半生を描いています。
当時、ゼロ戦は世界に誇れる戦闘機でした。機体が軽く、操縦性能に優れ、燃費がいい。現代でいうなら携帯電話や、ハイブリットカーのように、繊細な技術力、緻密に設計により存在しえた戦闘機でした。その製作には非常に高い技能をようし、大量生産には向かなかった。第2次大戦の際の、アメリカの戦闘機・グラマンなどは、大馬力エンジンで簡単な構造であったので大量生産され、結局、資源の乏しい日本は、ゼロ戦を有効利用できず、戦争に負けてしまいます。
製品自体が優れているから、広く世界に普及するとは限らない。これはそのまま、現代の携帯電話や液晶モニターにそのまま当てはまりますね。
主人公・二郎の声の担当が話題になっていますが、そんなことは別にして堀辰雄氏の「風立ちぬ」を下敷きにした素晴らしいラブストーリーでもあり、小さいお子さんのおられるご家族にはややツラいかもですが、感動に十分足りる内容です。
日本のアニメの自己言及としての特徴の一つ。戦争の悲惨さや生死の問題を掲げた日本のアニメを、手塚治虫氏や宮崎駿氏は、その戦争体験からか、たくさん世に残しておられます。「風の谷のナウシカ」は、満州事変から原爆投下までをモチーフにした作品です。ご存知でしたか?キョシンヘイが、原爆ですね。
そういった意味でも、宮崎監督を代表する作品に間違いありません。
ぜひ、ハンカチを用意されて映画館へ。
□ ユーミンの「ひこうき雲」がテーマ曲。良くこの映画の内容にピッタリの歌を、古い曲の中から探し出してきたなと感心です。
◆「風立ちぬ」
宮崎駿が月刊模型雑誌「モデルグラフィックス」に連載していた漫画を自らアニメ映画化。宮崎自身が監督を務めるのは2008年の「崖の上のポニョ」以来となる。零戦こと零式艦上戦闘機の設計者として知られる堀越二郎の半生を、堀辰雄の小説『風立ちぬ』のエピソードを盛り込みながら描く。音楽は「風の谷のナウシカ」以来すべての宮崎作品を手がけてきた久石譲が担当。主題歌として荒井由実(現・松任谷由実)の「ひこうき雲」が起用された。
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