嵐の夜、静かに映画をみる  「新しい人生のはじめかた」

雷が鳴って、激しくふる雨。

 

 

最近、自然の脅威をまざまざと見せつけられる出来事ばかり。生物の進化、宇宙の歴史などから考えると人間のおこない、争いなどは、些細で小さな出来事の一つにすぎないのかもしれない。そうやってどこか天体の恒星のひとつに生命が誕生して、文明を築き、自らの愚かさで滅びていくことなど、宇宙の歴史の中では、瞬きの一瞬なのではないか。

 

 

 

 

あなたが、秋のキャンプに行かれたとする。

 

テントの中に虫が出たと大騒ぎし、強力な殺虫剤をそこらじゅうに撒き散らしたら、その後、ゆっくりお休みになれるであろうが、そのあたりの虫たちの生活は、かなりの期間、犠牲を余儀なくされることだろう。数日後、雨が降って大地を何度か洗い流さない限り、その場所に昆虫や微生物は正しく生態系を保てない。

 

 

長い付き合いの友人3名で、プロジェクターで映画を観て語る会。

 

持ってきてくださった「新しい人生のはじめかた」というダスティン・ホフマン、エマ・トンプソンのラブストーリー。米と英を代表するふたりの競演。神経質な母親の世話をするエマ・トンプソンの境遇をみただけで、うるっとくる。身につまされる展開のストーリーであった。ちょっと出来すぎかな。

 

バケット、チーズやパテ、葡萄や梨,かぼちゃのプリンなど食べ食べ、映画について話しながらゆっくりと時間が過ぎる。

 

外は嵐。遙か上空の雲を突き抜ければ、星空が広がっている。

 

ちょっと不謹慎な発言かもしれないが、昨今の世界の情勢も、国別にはそんなものかもしれない。