仏像の魂に挑む若者たち

昨夜のNHKのEテレの番組「仏像の魂に挑む〜東京藝術大学 若者たちの一年」を、ご覧になられましたか。

 

 

東京芸大では美術彫刻科の26名の学生・研究員たちが、仏像の再生・修復・摸刻研究をおこなっているのです。国宝級の仏像をその製作技法そのままに再現する「摸刻」ことに挑む、2人の若者に密着取材、古の仏像と同じものを作りながら、過去の偉大な作り手、仏師の存在に迫っていきます。

 

 

 

 

 

3D写真解析、 PCのグラフィック映像を駆使して、日々努力を積み重ねるのですが、いにしえの仏師に近づけない、越えられない壁への葛藤を、1年間をかけて追いかけていきます。その素顔は、真剣そのもの。仏か菩薩のような純真無垢の顔立ちに、引きつけられたのは、わたしだけではないでしょう。

「藝術は文明や科学と違い、時間の流れと進歩が比例しない。千年前の仏像制作技術は圧倒的にレベルが高く、現代人は遠く及ばない。」とは、指導にあたっておられる籔内教授の言葉。

 

 

 

目指す仏像の安置してあるお寺の近くに、寝泊まりして彫り進みます。彫る手が止まり、悩み始める若者たち。仏師たちの道具を研究し、再現してつかってみたり、何度も足を運び、検証を繰り返すのです。そこに、いにしえと現代の差異、現代人が失ってしまったものが浮かび上がってきます。「技術」を越えた「魂」のようなものの存在。

 

 

 

仏像の模刻制作に挑む2人の若者の姿を画面で見ながら、日本人はなぜ千年以上も仏像を拝み続けてきたのか、仏像が現代人に語りかける「魂」について考えさせられました。

 

昨今、将棋でコンピューターにプロが勝てない時代がきたことが話題になっています。データを分析し、ルールが決まっていて最適化するゲームの世界なら、いずれ、コンピューターの方が強くなるのは、予想されていました。近い将来、飛躍的な技術の進歩がすすむにつれ、さまざまな仕事が同じ運命をたどるでしょう。

 

しかし、機械にはできない「技術」を凌駕する唯一無二の存在がある。芸大の学生のお二人のひたむきな姿に、日本の若者も捨てたものではないなと、すごくうれしくなりました。

 

この番組、4月27日金曜の深夜(12時45分より)、再放送されます。

 

よろしければ、ぜひご覧になってみてください。

 

 

 

 

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