名器の価値と押収の謎

ニュースで、ドイツ在住の日系バイオリニスト、有希・マヌエラ・ヤンケさんのバイオリンが、フランクフルト空港で押収されたという事件を知りました。

ストラディバリウスで、評価額が約6億1000万円と聞いて、再度ビックリ。これは、ストラディバリウスのなかでも、かなり高額な名器。ギターなどでは、有名なアーティスト(たとえば、ビートルズやクラプトン)が使っていたという付加価値がついたものでも、せいぜい何千万。骨董品としての価値がついて、ストラディヴァリウスでは、3000万円以下のものは存在しないそうです。億を超える価値が、実際にあるのかどうかは別にして、それだけのお金を出しても欲しいという人が存在するのですからすごいことです。

 

では、価格の違いほどに音質に差があるのでしょうか?

専門家曰く、現代の楽器の製造技術の方がはるかに優れていて、30万円くらいのものでも、かなりよい音がすそう。離れて、聴いている場合、専門家でも、ほとんど見分けがつかないということです。千利休の使っていた茶器とか、往年の名車、クラッシックカーと同じように、本来の道具としての価値に、多大な付加価値を見出す人が、この世にはたくさん存在するということのようです。

ただ、ギターでいわせていただくのなら、現在、ハカランダと呼ばれるブラジリアン・ローズウッド(今では原木の蓄積が減り、厳しく伐採制限と輸出規制がされている)などは、入手が困難で、ほとんど手に入らない状態。材の希少性や、経てきた年月を考慮に入れますと、当時と同じ工程で、同じ材、同じニスなどの処理剤を使用しても、アントニオ・ストラディバリが当時に製作したものと、全く同じ音を作りだすのは難しいと思われます。

 

キャビンアテンダントのお客様にお聞きしたことですが、演奏家は、愛器を大切にして、飛行機の移動に際しては、席をもうひとつ取って、隣の座席に乗せて旅をすると。演奏家にとっては、自身の家族同然、自分の分身として唯一無二の存在なのだということですね。

 

8月にも、ベルギー在住の同じくバイオリニスト、堀米ゆず子さんの所有する名器ガルネリが一時期押収されたばかりだといいます。

これは、謎です。フランクフルト空港だけにおいて、日系の演奏家ばかりが狙われている?!かなり厳格な法治国家であるドイツのフランクフルト空港。従来、演奏家が携行する楽器については、無申告で持ち込みが慣例で認められており、一般に、仕事の道具に関しては、無税とされているそうです。ドイツの税関へ返還を強く求めているのですが、簡単に転売される可能性を示唆して、逆に一億二千万円を請求されたらしいですね。

穿った見方をするなら、日系の演奏家が、フランクフルト空港において、麻薬か、なにかの輸出入を禁止されている物を密輸したり、あるいは実際に高額の楽器を転売した事実があるという経緯からかもしれないなと、いらない推理してしまいます。もちろん、何の根拠もない憶測でしかありませんよ。

すでに世界中の演奏家たちに、フランクフルト空港を利用しないようにとの働きかけが、なされているそうです。逆の見方をすれば、ドイツという国にも、信用の損失や有名演奏家の訪独がなくなるという恐れがあると思うのですが。

いつか真相が明らかになる日がくるのか、それとも謎のままか、好奇心は尽きません。
今後を、見守っていきたいと思います。よろしければ、下のサイトを参考になさってみてください。

 

◆名器・・・ストラディヴァリウス  http://youtu.be/GLpt889AZw4

◆ヴァイオリンの制作工程     http://youtu.be/xrnYC7_JGys

 

 

 

 

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