撮影の仕込み ハナコウエスト編

大方の雑誌の原稿締め切りは、二・三か月前なのです。11月予定の芦屋店オープンに間に合わせるために、平行していくつかのラインを動かさねばなりません。

スタッフの松尾が、みんなで月曜日にモデルハントに出た際に、見つけてくれた方の撮影用の仕込み。

写真からもおわかりいただけるように、色白でたいへんかわいらしいイメージのモデルさんである。これから先は、モデルの方の承諾をいただいていないのであるが、思ったことを書かせていただくことにする。

スタイルを考える際に、まずはじめは分析である。毛流れが、指紋と同じようにどんな方にも存在する。集まって膨らんだり、逆に流れて、沿うことでへこんでいたりする。まあ、じゃがいもを思い浮かべていただくとわかりやすいかな。

ご本人のご希望も、お聞きするのはやぶさかではないが、その方に1番似合うベストを、美容師としてまず考えてみる。可能性を追及し、常に足し算、引き算、掛け算、割り算を怠らずにである。

その方を例えるに「これは青森の大間沖で取れた極上の本マグロだぁ」と分析したとする。ワサビを利かした刺身か、鮨で食べたいと思いませんか?ところが、往々にして「ハンバーグが食べたいの」とおっしゃったりする。

ここからが大切。

ここで、すぐれた料理人としてレシピを、お客様と話し合い、吟味することが必要である。妥協は禁物。いいなりになり、お客様のご要望を、そのまま受け入れるだけでは感動してていただける味にはならない。プロとしての意見を申し上げて、最終的には、その方の舌まで分析し、塩加減や香辛料の量まで、好みの味付けができてこそのプロの美容師、職人技であろう。

「こんなにおいしい味、生まれて初めてだわ!」そんなセリフが飛び出す感動のレシピを考えたい。それが美容師としての醍醐味である。

うちの若手スタイリスト諸君、何度も読んで、しっかり理解してね。

このモデルの方は、ヘアに若干、クセがおありで、多くて横に広がりやすい。後ろにフィンガーウエーブが集まり、後頭部がやたら重い。
フェイス周りとハチの部分にストレートを入れて、ボリュームコントロールをさせていただく。これでぐっと小顔に。

始めは、バング(前髪)をおろし、顔まわりに髪をフェイスラインにそわしていたんですが、耳の形がすごくかわいい。バングも上げてオデコを出したほうが、知的で品がでます。 いつも感じることは、全体とのバランスが大事だなと。身長とか、スタイルの良さよりも、その中でのね。

メイクアップも、スタッフの太夫がかなり考えて、仕上げてくれました。
秋の衣装をコーディネートしてこの日は終了。

似合わせがやっぱり一番大切です。撮影当日の大成功を、祈っているよ、おまつ!

■芦屋 Au Bricoleur (オ・ブリコルール)

TEL 0797 35 1121

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芦屋市大桝町2−12 クオリア三正1F

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