クライマックスとリビドー

4月に入社した新1年生が、シャンプーテストに合格してきました。

キャンベリーこと藤本さんが1番目に合格。すばらしい!彼女は香川県の小豆島から出てきて、一人暮らし。生活だけでもたいへんなんですが、よく頑張ったと思います。

5月から三田のサロンの勤務なので、とてもはりきって頑張っていました。

毎日、眠い目をこすりながら、早朝から出てきてシャンプーレッスン。今まで経験したことのなかった試練であったと思います。時間内に、お客様に感動していただける内容を身につけることは本当に難しい。何度も先輩に注意を受け、試験に落ちてようやく3人の先輩に合格をもらって、私のところへ最終の試験にくるわけです。

私としては、そのプロセスを見ているだけに合格させてあげたいんですが、規定の基準に満たない場合、不合格にせざるをえない。彼女にも何度か不合格を出しました。

そんなわけで、美容室に入って最大の難関をクリアした喜びは、言葉では表せないと思います。よかったね、キャンベリー。

「やったー!」といううれしいクライマックスとしての喜び。それは一瞬なんですね。

すぐに次のリビドーの時期がやってきます。「壁」というやつですね。普通のシャンプーに合格した後、次はカラーシャンプーの試験がある。そしてまた出来ないことに悩む。これがリビドーの時期。

人は、これを繰り返すわけです。しかし、その一瞬のクライマックスの喜びは何物にも代えがたい。成功体験を積み重ねて、はじめて自分の中に自信が生まれていきます。これがないとすぐにつらいことがあったら挫折してしまいます。

新一年生にはこれからまだまだたくさんの試験が待っているんですが、焦らず一歩一歩確実に進んで欲しいと思います。教える先輩もたいへんなんですね。

そのたいへんさは、来年に君たちの後輩が入ってきたときにわかります。
がんばっていこう!