A Good Year プロバンスからの贈り物

バリへの機上で鑑賞。往復で2回も観てしまった。

『探していた失くし物』を偶然見つけた感じかなー。

〔あらすじ〕ネタバレ注意!
「ア・グッド・イヤー」の主人公は、イギリス人のマックス。「勝つことがすべてではない。唯一だ!」をモットーに、ロンドンの金融界で大成功をおさめた凄腕のトレーダーだ。そんな彼の元に、プロヴァンスで暮らしていた叔父の死の知らせが届く。叔父のブドウ園とワイナリーを相続するために、30年ぶりにプロヴァンスの土を踏むマックス。ワイナリーに到着早々、吐き出すほどまずいワインを飲んだ彼は、すぐに遺産の売却を決意するのだが……。

監督のクレジットをみて、びっくり。
リドリー・スコットやん!
彼の名を聞くと『エイリアン1』、『ブレードランナー』、『グラディエイター』とアクション主体の作品を、まず思い浮かべる人も多いはず。
でも、彼がメガホンを取ったと思えない穏やかで、お洒落な作品です。

主人公をとりまくフランス人とアメリカ娘のヒロイン二人のみずみずしい美しさ。
南仏のほのぼのした雰囲気の中、ゆったりと佇むワイナリーと屋敷。
子供時代に叔父とのやりとりで見せるあどけない笑顔。

『豊かだからできる金持ちの気まぐれ』と言ってしまえば、それまでなんだけど、忙しすぎる自身の半生を振り返っていろいろ反省させられました。
身内も含めて、まわりの人たちから無条件に差し出された愛に気づかずに生きてきた自分がいることを・・。

脇をかためるキャストもなかなかです。
少年時代を演じるのは、「チャーリーとチョコレート工場」の愛らしい名子役フレディ・ハイモア。

さらに、「エリン・ブロコビッチ」の名優アルバート・フィニー、「ビッグ・フィッシュ」のマリオン・コティヤールなど、キャストには魅力的な顔ぶれがそろってます。

ラッセル・クローは個人的にあまり好きではなかったんです(なにかの雑誌にわがままな人だと書いていたので)が、この作品をきっかけに気になる存在に。

原作は、全世界で大ベストセラーとなった「南仏プロヴァンスの12か月」で、空前の南仏ブームを巻き起こしたピーター・メイルの最新作。
英国出身のメイルと、監督のリドリー・スコットは実は30年来の友人同士なのだそう。
長年培った二人の友情がプロバンスの地で、朝露に輝くたわわに実った一房の葡萄になったって感じ。

休みの日に、早起きして観て欲しいな!